庭木における台風・大雪被害も火災保険で補償される?

query_builder 2021/03/15
台風
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自然災害による被害は住宅だけではなく、庭木にも及ぶ場合もあります。
強風で倒れてしまったり、雪の重みで折れてしまったり、あるいは倒れた木が隣家などに損害を与えてしまったり…


そうした場合、火災保険の補償内容によっては保険金がおりる場合があります。
今回は火災保険の庭木の補償について、詳しく紹介します。


庭木の被害は火災保険で補償される


火災保険は火災だけではなく、台風や大雪、落雷などの自然災害による損害も適用されるため、自然災害が原因の庭木の被害も補償されます。


しかし、補償の対象になるかどうかは保険会社の契約内容によって異なります。
さらに補償範囲内であっても、“被害に遭ってから7日間以内に枯死してしまった場合のみ”などの条件が付いていることもあります。


庭木は建物で補償
火災保険の補償対象は「建物」と「家財」に分かれます。
「建物」は門や車庫、備え付けのエアコンなど建物に付属して動かせないもの、「家財」は電化製品や家具、衣類などの家の中にある動かせるものを対象にしています。


庭木は動かすことができないので、「建物」に分類されます。


倒木で他人に損害を与えた場合


では、自宅の庭木が倒れて隣家に損害を与えたり、通行人にケガをさせてしまったりした場合も補償されるのでしょうか。


損害賠償責任が発生する?
原因が自然災害による場合は、損害賠償責任は発生しません。


ただし、自然災害が原因であっても「手入れを怠っていて、明らかに倒れそう」など、保存状態に瑕疵があった場合は損害賠償責任が発生することもあります。


個人賠償責任保険
万が一、損害賠償責任が発生したらどうすればいいのでしょうか。


その場合は、火災保険に付けることのできる特約として契約できる「個人賠償責任保険」で賠償金について補償を受けることができます。個人賠償責任保険とは、日常生活において他人にケガをさせてしまったり、物を壊してしまったりした場合に生じる損害賠償を補償してくれる保険です。


庭木以外にも、犬の散歩中に通行人に噛みついてケガをさせてしまった時や、お店の商品を落として壊してしまった時など、さまざまな事例で使うことができます。


個人賠償責任保険は火災保険の特約の他にも、自動車保険やクレジットカード会社を通じて加入することもできるので確認してみましょう。


地震によって倒木した場合


地震による被害の場合は火災保険では補償されません。

火災保険とセットで契約する「地震保険」での補償となります。


地震保険の補償額については、実際の損害額ではなく「損害の程度」で決まります。地震によって倒木してしまっても、建物の主要構造部(柱・壁・屋根等)に被害がない場合や、損害が基準に満たない場合は保険金は支払われませんので注意しましょう。


関連記事 : 
地震による被害を補償!地震保険の補償内容を解説!


まとめ


大切な庭木が災害でボロボロになると悲しいですよね。庭木が火災保険の対象となるかどうかは、被害に遭った原因と保険会社によって異なりますが、被害に遭ってしまった場合は、加入中の保険会社へ確認してみてください。もしかしたら、火災保険が適用されて保険金がおりるかもしれません。


また災害時だけでなく、日常生活でのトラブル時に活用できるよう、火災保険に個人賠償責任保険を付けることを検討してみましょう。