再生可能エネルギーって、なんで普及しないの?

query_builder 2022/12/03
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再生

みなさま、再生可能エネルギーとは具体的に何の事か知っていますか?

環境によさそうというイメージをお持ちの方は多くいらっしゃると思います。

今回は、環境にいいと言われるのになかなか普及が難しい再生可能エネルギーについての理解を深めようと思います。




有限エネルギーと再生可能エネルギー

燃料に乏しい日本のエネルギー源の約8割は、海外から輸入している石油・石炭・天然ガスなどの化石燃料で、私たちの生活に欠かせない電気やガス、ガソリンの原料です。

しかしこの化石燃料は地下に埋まっている燃料資源のことで、物質が有限なため枯渇の恐れがある事、そして地球温暖化の原因である温室効果ガスを排出することで現在では世界的に使用を控え、地球環境を維持しようという動きに変わってきています。  


そこで注目されているのが、再生可能エネルギーです。

再生可能エネルギーとは、太陽光・太陽熱・風力・水力・地熱・大気中の熱その他の自然界に存する熱・バイオマスなどから作られるエネルギーのことで、地球環境にやさしいエネルギーです




再生可能エネルギーのメリット

再生可能エネルギーは、自然界に常に存在するエネルギーを利用しているため日本国内でも生産できる国産エネルギーとなります。

燃料を燃やして作り出すエネルギーと違い、温室効果ガスの排出もしません。

また、物質が常に発している熱や動力を活用しているため消費することがなく、化石燃料のように枯渇していく事がないため、再生可能エネルギーといわれます。  


そして前途の通り、海外からの輸入に頼りきっている日本のエネルギー自給率は18%程度と、遅れているのが現状です。

この再生可能エネルギーを普及させていく事は、地球温暖化対策になり、更に日本のエネルギー自給率を上げるなど今後様々な効果が期待出来るのです。

世界の目指す脱炭素化社会の実現に大きく貢献できる重要なエネルギー源になります。




そんなに良いのになぜ普及しないの?

こんなに素晴らしいエネルギーが国内で生み出せるなら、なぜすぐに化石燃料から切り替えないのか?と疑問に思うかもしれません。

環境庁の調べから見てわかる通り、カナダではエネルギーの約7割が再生可能エネルギーを利用していることに驚きます。



出典:資源エネルギー庁『日本のエネルギー 2020年度版 「エネルギーの今を知る10の質問」』




ではなぜ日本の再生可能エネルギーの普及が遅れているのかというと、


・発電コストの高さ

欧州などでは、脱炭素化へ取り組みから再生可能エネルギーの発電コストは急速に低下しています。

その反面、日本の導入コストは諸外国と比べると高く、導入を遅らせている原因の一つとなってしまっています。

導入コストは、国民負担にも関わってくるので、コストを低減させていく取り組みが必要とされています。  


・安定供給の難しさ

電気を安定して使うには、常に発電量(供給)と消費量(需要)を同じにする必要があります。

自然環境を活かした再生可能エネルギーは、天候や地域の環境によって発電量が変動されるため、安定した供給をするためには火力発電などと組み合わせて出力調整するなどの手段の確保が必要です。  


・電力系統の接続

現状日本の電力系統は、大規模電源と呼ばれるところから需要地へと結ぶ形で電力を運んでいますが、再生可能エネルギーの発電源となる場所と今までの大規模電源の場所と一致しません。

現在張り巡らされている日本の系統を、うまく入れ替えることは容易なことではないのです。          




自然環境を活かした再生可能エネルギーの安定供給の普及を実現させるためには、環境やコスト面など様々な課題を乗り越えていかなければならないのです。

私たち一人一人も、自分の周りで出来る再生可能エネルギーへの切り替えを行うことで、少しでも環境問題に貢献していけたらいいですね。






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