建物版トリアージ!?被災建築物応急危険度判定について

query_builder 2022/09/27
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大地震が発生した時、国はいち早く被害状況を把握し、二次災害の被害を最小限に抑えなければなりません。

そこで国は「被災建築物応急危険度判定」と呼ばれる制度を設けています。

建築物による二次災害に見舞われないために知っておきたいこの制度、どういうものなのか解説しようと思います。




被災建築物応急危険度判定とは

名前の通り、被害に遭った建物に対して応急的に危険を判定し、知らせるための制度です。

大規模地震の直後は、余震や不安定な建物の倒壊や転倒、落下物による二次災害が発生し、被災者が増えてしまう事があります。

これを防ぐために、市民にいち早く危険を知らせて未然に回避できるように建築の専門家が建築物の倒壊危険性及び建築物の部分の落下の危険性等を判定します。

できる限り早く短時間で被災建築物の被災状況を調査し、当該建築物の当面の使用の可否について判定し、わかりやすい箇所にステッカーを貼ることで知らせます。


被災建築物応急危険度判定士が被害住宅にやってきて以下のような3色のステッカーを貼り、危険度を判定します。




ステッカーが貼られた住宅







資格所有の判定士が行います。悪徳業者にご注意!

この応急危険度判定を行うのは、ボランティアとして都道府県知事の登録を受けた「被災建築物応急危険度判定士」です。

この判定士の資格は、建築技術の専門家である建築士の方々に協力をお願いするもので、登録を受けるためには、建築士の資格と、都道府県が開催する被災建築物応急危険度判定に関する講習を受講するなどの必要条件があります。  


応急危険判定は、二次災害から人々の安全を確保するための制度です。

しかし災害後には、必ずと言っていい程悪質な業者による不当な工事の勧誘などがあります。

このような調査員を装って押し売りをしてくるなどの可能性があるため、判定員であることを確認する必要があります。

応急危険判定は、各市町村が実施を宣言し、判定員が腕章やボランティア登録証を携帯して派遣されます。


判定員だと確認できた場合は、円滑に調査が行えるよう協力しましょう。

不安な場合は、しっかりと登録証などの提示を求めましょう。




間違えやすい制度

よくニュースなどで耳にする、全壊家屋や半壊家屋数などの家屋被害情報と、この応急危険度判定とは似ているようで異なります。

応急危険判定はあくまで二次災害を回避する目的です。  


災害時の類似した制度   

・被害認定調査 

被害の状況を被災者支援策の適用の判断材料などにするため、内閣府の定める 「災害の被害認定基準」等に基づき、全壊、半壊等の被害の程度を認定し、報告する制度。

・被災度区分判定 

災害による被害の程度を正確に把握し復旧の要否を判定して「震災復旧」につなげること。被災者の生活再建を目的としています。  


これらは、被災者生活再建支援法等によって被災者が各種の支援施策や税の減免等を申請する際に必要とされる家屋の被害程度を区市町村が証明するものです。


二次災害を回避するための応急危険判定とは目的が全く異なります。

ですがこれらも、国の定めるれっきとした調査制度であるため、しっかりと対応するようにしましょう。







減災・耐震リフォームについてのご相談は、【一般社団法人 日本住宅再生支援機構】へお気軽にお問い合わせください。